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レコード雑記~オーディオ・マニア的聴き比べ1~

 これは自分のための備忘録です。余りにも個人的な感想ですが、今後のレコード購入時の参考にするために記しておきます。

 ここ2,3日、悶々としていた。この2週間余りの間に買い込んだLPレコードは20数タイトル、50枚超だ。ことの発端はハードオフで買った1枚約500円のレコード。ドイツ語表記で何だか分からなかったが、ヘンデルとカール・リヒターと書いてあるのが分かり購入。
 カール・リヒターといえば、バッハ・ファンなら誰しもが知る1958年の伝説的なマタイ受難曲の名演が思い浮かぶバッハ、ヘンデルに精通した指揮者であり鍵盤楽器の演奏家である。
 購入したのはヘンデルの合奏協奏曲作品6からの抜粋で、独アルヒーフ盤。おっ外盤か。そういえば外盤って音が良いらしいな~なんて思い、ターンテーブルにセット。早速聞いてみる。これが凄い! 力強く、鋭いながら艶のあるバイオリンが突き抜ける! どっしりと重みのある、しかし歯切れのよい低音楽器の伴奏がこれに呼応する! どうも1971年録音かプレスかのようで、いわいるオリジナル盤ではないと思う。レーベルのデザインも後期のものだ。しかし、このレーベルが初期盤のように銀ピカで、しかもフラット盤という正体不明の1枚。とにかくその音の良さに一気に演奏に引き込まれた。

合奏 独盤
▲後期のデザインなのに銀ピカのフラット盤。もちろん年代的にもステレオ盤だ。

 これに気を良くして、ヤフオクなどを覗いてみる。先述の1958年のマタイ受難曲のレコードを探すのだ。もちろんリヒター演奏の国内盤は30年も前に新品で購入している。学生の身分で4枚組10,000円は安くはなかったが、この歳になって本当によいものを買っていたなぁと思っている。国内盤でも決して音も悪くないし、その神がかり的な演奏に十分引き込まれるのだが、ここで欲が出てきた。これが外盤ならもっと良い音で聴くことができるのでは?

 マタイのオリジナル盤といわれるものは、およそ5万円以上するらしい。とてもそんな高価なものは買えないが、オリジナル盤より少し後のものと思われるものを1枚当たり1500円(×4)で購入。ボックスは布張りだが後期のデザイン。解説・歌詞本はオリジナル同様バッハとリヒターの写真が本に直接印刷ではなく別紙を貼り付けたもの、肝心の盤はいわいる12時「STREO」ではないが、同じようなデザインのSAPM表記の銀ピカだ。

 はやる気持ちを抑えて聞いてみる・・・さすが原盤に近いだけあって音が鮮明だ! ソリストたちの声が身体に突き刺さってくるようだ! などと喜んでいたのだが、4枚目最後の曲、41曲目のヘフリガーによるアリアでそれは起きた。音割れだ。ヘフリガー渾身の歌声に我が家の装置が根を上げたのか? 

 針圧を変えたり、レコードをクリーニングしたりと色々試みるも全くダメ。3日間に渡り聴きこんでみたが、どうやら我が家の装置(凡庸な古い軽針圧のMMカートリッジの針先をラインコンタクト針に変えたもの)と私の駄耳には、どう聞いても国内盤の方が音楽に入り込める。外盤は良いという一般的な評判と先入観が判断を迷わせたのだろう。私が購入した盤だけがそうなのか我が家で聴くそれは音が鋭い。よく言えば明瞭だ。しかしきつく荒い。国内盤は独盤の音を砕いた砕石とすれば、それを磨き上げた石のようで、先のヘフリガーの熱唱も勢いはそのままに滑らかに美しく聞かせてくれた。

マタイ 独盤
▲SAPM表示の独盤 オートチェンジャー用の盤割りになっている。ボックスも解説本もゴージャス。

マタイ 国内盤
▲日本盤 独盤と比べるとまるでそっけないレーベル。銀ではなくグレー。

 この結果に納得のいかないマニアの方はいると思うが、好みもある。あくまでこれは我が家での結果。カートリッジが変われば結果も変わるかもしれない。とりあえず、直接心に突き刺さるような独盤、心の内側から揺さぶられる日盤、といったところで、この三日間、私を悩ませ続けたマタイ対決に結論が出て、穏やかな気持ちになることができた。

 さて、立て続けに聴き比べたのは、またしてもリヒター演奏のバッハ。管弦楽組曲だ。これも2,3番が入った国内盤1枚をハードオフにておよそ500円で購入。家にはピノックやガーディナー指揮のものがあり、愛聴盤でもあるだが、オーディオ喫茶でリヒターのものを初めて聴いたときに大きな衝撃を受けたのだった。オークションでは独SAPM盤と旧日盤を購入。音源は全て1960年のものだ。

組曲 独盤
▲独盤はSAPM盤 布張りボックスに日本語解説付きの2枚組(全曲)

組曲 旧日
▲旧日盤 12時「STERO」デザイン いわいゆ初期盤だ。

組曲 新日
▲新日盤 ばら売り盤は何故かグラモフォンレーベル。ハードオフで購入。30年くらい前なら普通に売っていた普通のレコード

 管弦楽組曲第3番を独盤から聴く。素晴らしい! 音がどうこうよりリヒターの演奏が素晴らしい。演奏の良し悪しというよりは、こういった古典は作曲者がどういった演奏をしたのか不明な場合がほとんどなため、演奏家は研究者として古楽の解釈の違いがその演奏の違いとして現れるといった方が正しいのだろう。私が聴いたどの第3番より、堂々と威厳に満ちた曲だった。

 続いて旧日盤を聴く。レコードは古いほどマスターテープに近く、音が良いという話をネットで見たことがある。これは相当古そうなのでちょっと期待する・・・が、全くのナローレンジ。完全なハイ落ち。日本に回ってくるマスターテープは孫の孫みたいなものだそうで、それが外盤に劣るといわれる理由だとか、カッティング技術の差だとかいわれているが・・・いかにも昔のレコードといった趣。

 最後に新日盤。理屈からいえば一番音が悪いはずだが・・・出だしからぶっ飛びです。素晴らしい! どっしりとした低音に支えられ、威風堂々な名演に感動! さて、独盤と新日盤、どちらが私のNo1か? 今度は第2番で聴き比べる。新日盤から。やはりどっしりとした低音に支えられた力強い演奏。かと言って中高音がマスキングされるようなことはない。心から聞き惚れてしまう。果たして独盤は・・・これも素晴らしい! マタイの時と違って艶やかでありながら抜けるような高音が美しい。新日盤は中低音より、独盤は高音よりといった感じだ。う~ん、難しいけど、これは独盤か。オーディオで聴く限り、楽曲の編成にあったスケール感が出ていたと思う。しいていえば新日盤は、もっと大編成で演奏しているような感じがした。囁くような細かなアンサンブルで僅かに独盤、といったところか。

 こんなことも書いておかないと忘れてしまう。今後のレコード購入時に参考にするために。
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Author:ゆたか
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